内容
国内唯一の獣医脳神経外科専門書国内外で情報が少ない脳神経外科について、最新知見をもとに解説。脳神経疾患(脊椎・脊髄・脳疾患)における手術手技だけでなく、病態、診断、外科適応の判断、治療法、術後管理までを詳説。獣医学専門誌『CAP』で連載中の「獣医整形外科学の基礎―標準的思考から治療デザインまで―」のうち、“脳神経疾患”を抜き出して単行本化。連載時より、全面的に加筆・修正、最新情報を加えアップデート。脳神経外科を極めたい人だけでなく、日常の診療において飼い主への情報提供に役立てたい人にもおすすめの一冊。
【本書のポイント】
●すべての獣医師がおさえておきたい脳神経外科の知識を最新の知見に基づき解説
外科適応となる脳神経疾患について幅広く解説し、脳神経外科を行わない獣医師もおさえておきたい内容を提供。病態や手術のポイントと流れを理解し、飼い主への情報提供に役立てることができる。
●手術の実際をわかりやすく解説
術前準備、手術の流れ、ポイントや注意点、術後管理などを豊富な画像とともにわかりやすく解説。
●1,200点以上の画像を掲載
単純X線、CT、MRI、脊髄造影などの検査画像や症例写真を多数掲載。手術の流れも術中の写真を用いて紹介。
目次
序章 小動物脳神経外科の歴史Chapter1 頭蓋内圧亢進症
イントロダクション
頭蓋内圧(ICP)と頭蓋内圧亢進症(ICH)
脳ヘルニア
まとめ
Chapter2 頭蓋内腫瘍に対する開頭術
イントロダクション
術前の準備
術前管理
開頭術
頭蓋腔内へのアプローチ法
脳腫瘍切除に伴う外科的処置
髄膜腫以外の頭蓋内腫瘍
術後管理
術後合併症
まとめ
Chapter3 頭蓋内髄膜腫
イントロダクション
疫学的特徴
臨床的特徴
組織学的分類
髄膜腫のバイオマーカー
診断
治療
まとめ
Chapter4 クッシング病
イントロダクション
クッシング病について
運動器に及ぼす影響
治療に対する考え方
診断
下垂体切除術
手術適応
経蝶形骨下垂体切除術
術後管理
術後成績
術後合併症
まとめ
Chapter5 水頭症
イントロダクション
脳脊髄液の循環
水頭症の分類
先天性水頭症
治療
脳室腹腔短絡術(VPS)
まとめ
Chapter6 頭部頸椎接合部形成異常
イントロダクション
頭部頸椎接合部形成異常(CJA)概念の変遷
キアリ様奇形(CLM)と尾側後頭骨形成不全症候群(COMS)
その他のCJA
まとめ
Chapter7 脊髄損傷
イントロダクション
急性脊髄損傷
慢性脊髄損傷
まとめ
Chapter8 環軸椎不安定症
イントロダクション
環軸椎関節
頸部脊髄障害
病態
診断
治療
手術成績
術後合併症
まとめ
Chapter9 椎間板ヘルニア
イントロダクション
椎間板の構造と機能
椎間板ヘルニア(IVDH)
頸部椎間板ヘルニア(C-IVDH)
胸腰部椎間板ヘルニア(TL-IVDH)
まとめ
Chapter 10 尾側頸椎脊髄症
イントロダクション
病態生理
臨床型
診断
保存的治療
外科治療
手術方法
術後合併症
術後管理
まとめ
Chapter 11 変性性腰仙椎狭窄症
イントロダクション
馬尾神経と腰仙椎接合部(LSJ)
病態発生
診断
鑑別診断の要領
治療
術後管理
術後合併症
まとめ
Chapter12 脊椎・脊髄・末梢神経の腫瘍
イントロダクション
硬膜外腫瘍
硬膜内・脊髄外領域腫瘍
末梢神経鞘腫瘍
まとめ
著:原 康
A4判 368頁 オールカラー
ISBN978-4-89531-595-1
2021年6月発行
定価:本体28,000円(税別)
A4判 368頁 オールカラー
ISBN978-4-89531-595-1
2021年6月発行
定価:本体28,000円(税別)