ジェネラリストのための犬と猫の歯科診療

    価格: ¥14,080 (本体 ¥12,800)
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    内容

    歯科治療を充実させ、歯周病予防にも力を入れていきたい動物病院必携!

    獣医歯科の現場において最も遭遇する機会の多い歯周病について、基礎から最新知見まで紹介。さらにスケーリングと抜歯に焦点を当て、その目的と適応を詳しく解説する。鮮明な写真やイラストを多く用いた丁寧な解説により、初心者にも分かりやすく、獣医歯科の基礎知識・技術を確実に身につけたい臨床家におすすめの一冊。

    【本書のポイント】
    ・歯周病発生のリスク因子、歯周病がもたらす弊害を最新知見に基づいて解説
    ・歯科治療の適応や禁忌をおさえ、適切なスケーリング・抜歯法を習得できる
    ・難抜歯や抜歯で起こりやすいトラブルへの対応法が分かる
    ・術前、術中、術後に必要な準備、麻酔・疼痛管理、口腔ケアなどを掲載
    ・歯科用語の解説や、あわせて読みたい項目を各箇所に記載
    ・口腔内検査からスケーリング・抜歯に必要な器具、その基本操作法と処置時のテクニックを豊富な写真とイラストで丁寧に解説
    ・抜歯の流れを多数の写真とと もに手順を追って詳しく解説

    目次

    CHAPTER 1 歯周病を知る
    1.歯周病の発生とその進行
    歯周病とは
    歯垢と歯石

    2.歯周病のリスク因子の存在
    人の歯周病とそのリスク因子

    3.犬で考えられているリスク因子
    加齢
    犬の口腔内に起因する宿主因子
    犬の生活状況における環境因子

    4.歯周病に起因した根尖周囲病巣から引き起こされる疾患
    口腔鼻腔瘻
    歯瘻(外歯瘻、内歯瘻)
    顎骨骨折
    歯のロッキングによる開口

    5.全身性疾患との関連
    人医学における歯周病と全身性疾患
    獣医学における歯周病と全身性疾患

    CHAPTER 2 スケーリングおよび 抜歯の禁忌と適応症
    1.抜歯の禁忌もしくは要注意点
    妊娠動物
    悪性腫瘍
    後継歯が存在しない乳歯
    血液の異常がある場合
    全身麻酔のリスクがあると判断される基礎疾患の存在

    2.抜歯の適応症
    歯周病
    歯瘻(外歯瘻、内歯瘻)の原因歯
    口腔鼻腔瘻の原因歯
    重度のう蝕歯(虫歯)
    猫の歯肉口内炎
    歯の吸収病巣
    エナメル質形成不全の歯
    歯根吸収が生じている場合
    後継歯が存在する乳歯遺残
    骨折線上にある歯周病罹患歯
    嚢胞内に歯が存在する場合
    残存歯根
    顎の発達や咬合に影響を及ぼす歯
    変形歯
    埋伏歯
    破折歯
    露髄を伴った破折乳歯
    挺出
    口腔内化膿性肉芽腫
    若年性歯周病

    CHAPTER 3 歯科治療の前に クリアすべきこと
    1.無麻酔での処置は禁忌である

    2.高齢による生理的変化
    高齢の定義
    麻酔による合併症

    3.考慮すべき基礎疾患
    貧血のある場合
    慢性腎臓病のある場合
    心疾患のある場合
    気管虚脱のある場合
    肝酵素の上昇がある場合
    血糖値の上昇がある場合

    4.治療法の選択とデンタルケアの状況

    5.術中に考慮すべき諸問題
    血液異常の有無
    体温の管理
    飛沫細菌の防御
    器具の操作
    体位変換する際の注意
    菌血症
    処置が長時間に及ぶ場合の麻酔

    6.治療後のデンタルケアと管理の注意点
    歯ブラシによる出血を避ける
    抜歯後の投薬および抜歯創の癒合を待つ

    7.治療できない場合のデンタルケア

    CHAPTER 4 スケーリングと抜歯の前に必要な準備
    1.口腔とその周囲の解剖
    口腔の機能
    口腔の解剖
    口腔内の方向を示す表現
    口腔を構成する骨組織
    顎の運動
    口腔に分布する血管系・末梢神経系
    唾液腺組織
    正常な咬合と不正咬合
    犬および猫の歯の特徴
    歯と歯周組織の解剖

    2.検査およびスケーリングと抜歯で使用する器具・器材
    口腔内検査で使用する器具・器材
    スケーリング・ルートプレーニングで使用する器具・器材
    ポリッシングで使用する器具・器材
    抜歯(口腔外科)で使用する器具・器材

    3.問診および覚醒下で行う口腔内と全身の検査
    問診
    覚醒下で行う口腔内外の検査
    全身的な身体検査

    4.インフォームド・コンセント
    歯科処置が必要とされている疾患、病態
    必要な処置、治療について
    全身麻酔のリスク
    想定される合併症について
    費用、お迎え可能な予想時刻、連絡先

    5.処置前後の投薬および麻酔管理
    術前の投薬
    術中の麻酔管理および疼痛管理
    術後の投薬

    6.鎮静・麻酔下で行う口腔内検査
    エキスプローラー、歯周プローブ、ピンセットを用いた歯周病の評価
    その他の口腔内検査
    口臭検査
    口腔内X線検査
    抜歯が必要となる代表的な口腔内疾患とそのX線画像
    CT検査

    CHAPTER 5 スケーリング・ルートプレーニングの方法と術後管理
    1.スケーリング・ルートプレーニングとは

    2.スケーリング
    スケーリングの適応
    スケーリングの方法

    3.ルートプレーニング
    ルートプレーニングの適応
    ルートプレーニングの方法

    4.ポリッシング
    ポリッシングの適応
    ポリッシングの方法

    5.スケーリングの実際

    6.術後管理
    全身麻酔後の管理
    デンタルホームケアの注意点

    CHAPTER 6 抜歯法とトラブルへの対応
    1.抜歯の前に
    術中に必要な環境
    抜歯の基本

    2.挺子(エレベータ)と抜歯鉗子
    挺子(エレベータ)
    抜歯鉗子

    3.抜歯創と歯肉縫合
    抜歯創の治癒について
    歯肉粘膜フラップ
    歯肉の縫合

    4.抜歯の際の注意すべき部位

    5.歯科処置における局所麻酔
    局所麻酔薬を注入する部位
    主な局所麻酔薬

    6.各抜歯法の実際
    クローズド・テクニックによる抜歯法
    オープンフラップ・テクニック(歯槽骨除去)による抜歯法

    7.抜歯における合併症とトラブル
    難抜歯
    残根させてしまった場合とその対処
    抜歯する歯の下顎管、鼻腔あるいは眼窩下管などへの迷入
    眼球の損傷、医原性口腔鼻腔瘻
    医原性顎骨骨折
    出血
    縫合糸による口腔粘膜の炎症、びらん、潰瘍、肉芽組織の増殖
    医原性唾液瘤(ラヌラ)
    抜歯窩の治癒遅延、治癒困難
    エレベータによる歯周組織、後継歯や隣接歯の損傷
    菌血症

    編著:藤田 桂一
    A4判 240頁 オールカラー
    ISBN978-4-89531-389-6
    2019年10月発行
    定価:本体12,800円(税別)



    スケーリング・抜歯の確かな技術を身につける

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