体表観察学

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    内容

    東洋医学の救い手たちが本当の救いの手をもつために
    プロの観察術を身につける!
    すべての医療関係者必携の体表観察学実践書。

    医療は患者を観察することから始まり、患者自身が気づいていない症状や兆候を見つけ出すことが求められている。しかし、医療機器の進歩により、多くの医療関係者が画像なしで診断することができなくなっているのが現状だ。本書は、著者の豊富な知識と技によって理論づけされたプロの患者観察術を、東洋医学の立場からわかりやすく解説。素問 霊枢 難経などの古典を多数引用しながら独自の現代的解釈でアレンジし、実践的な体表観察学を展開。また、治療を念頭におきながら観察するという治療のエッセンスも随所に盛り込んでいる。温故知新であり実践重視、体表観察学を学ぶための最高の一冊!

    目次

    推薦のことば
    推薦の辞
    まえがき
    凡例

    【 総論 】

    第1章 体表観察学概論
    1.体表観察
    手当ての論
    「表を以て裏を知る」
    2.体表観察の歴史的意義
    『史記』扁鵲倉公列伝
    『素問』『霊枢』
    体表観察の重要性
    3.体表観察の位置づけ
    四診(望・聞・問・切)
    体表観察の定義
    体表観察の分類

    第2章 望診総論
    1.望診の意義
    『霊枢』五色
    意義
    望神
    望色
    望形
    望態
    2.顔面気色診概論
    『霊枢』五色による顔面の分類
    臓腑配当と人体相関図
    男女の気色
    気色診の診察意義
    気色の流れ・広がり
    順逆の判断
    藤本蓮風の順逆の診断と予後の判定
    3.眼診概論
    古典の見解
    日本古典の見解
    藤本蓮風の眼診
    爪甲診概論
    古典記載
    藤本蓮風の爪甲診の診察意義
    4.皮膚診概論
    皮膚の基礎知識と診察意義
    皮膚の分類
    アトピー性皮膚炎
    藤本蓮風の皮膚診の手順
    5.毛髪診概論
    毛髪の状態
    毛髪診の虚実
    6.聞診概論
    藤本蓮風の聞診

    第3章 切診総論
    1.穴の診断概論
    古典記載
    穴の切診(経穴診)の基礎
    穴の虚実の診断のまとめ
    2.背候診概論
    背候診の定義・意義
    背部兪穴の淵源
    背部兪穴と五臓六腑
    3.腹診概論
    藤本蓮風の腹診
    夢分流腹部の診断意義
    夢分流臓腑配当の歴史的背景
    『鍼道秘訣集』について
    夢分流腹部臓腑配当の診方と病証
    腎間の動気について
    夢分流の三焦論
    腹部の虚実と打鍼術
    腹部は人体の縮図
    4.原穴診概論
    原穴診
    原穴診の意義
    5.井穴診概論
    井穴の古典の意義と臨床応用
    井穴の診察診断の意義
    裏井穴
    6.尺膚診概論
    尺膚診の出典
    尺膚診の尺膚と人体の相関
    藤本蓮風における尺膚の人体相関図
    上下左右前後の法則のその他の診察法
    7.衛気診概論
    衛気診
    衛気の働き
    衛気の特徴

    第4章 体表観察 診察総論
    1.臨床のなかの体表観察
    体表観察と弁証論治
    体表観察の学び方
    診療にあたっての心得


    【 診察実技 】

    第5章 望診
    1.神色形態の臨床
    神(望神)
    色(望色)
    形・態(望・望態)
    2.気色診の臨床的評価
    気色診の要点

    第6章 顔面気色診(気色診)
    1.顔面気色診
    顔面の臓腑配当
    顔面気色診の診察手順
    顔面気色診の診察ポイント
    顔面気色診 診察上の注意
    顔面部の望形(面形)
    顔面部の望態(面態)
    その他の望診

    第7章 眼診
    1.眼診の手順
    眼神を診る
    眼診の診察法
    眼科の臨床

    第8章 爪甲診
    1.爪甲診の手順

    第9章 聞診
    1.聞診の実際
    におい

    第10章 切診
    1.「触れる」「触れられる」のプロフェッショナル意識
    接触による診方について
    2.フェザータッチ
    手掌全体でのフェザータッチ:労宮診
    指頭の指腹でのフェザータッチ
    指目でのフェザータッチ
    フェザータッチのまとめ
    3.術者・患者の認識の相違
    4.体表観察の方法

    第11章 背候診
    1.背部の診察の姿勢と取穴
    背部第一行・第二行・第三行線
    姿勢
    2.診察手順
    手順1 望診
    手順2 切診〈衛気診〉
    手順3 切診〈フェザータッチ〉
    手順4 切診〈督脈・第一行の体表観察〉
    手順5 切診〈背部第二行の体表観察〉
    手順6 切診〈背部第三行の体表観察〉
    3.背部の刺鍼
    背部兪穴の刺鍼法
    背部兪穴の病理変化及び効果判定
    4.背部兪穴の主治
    督脈上の穴
    第二行線上の穴
    第三行線上の穴
    背部兪穴図

    第12章 腹診
    1.夢分流の研究による腹部の診断的意義
    面と点の診察
    腹部の邪の出方・邪の変化とその特徴
    2.腹診の診察手順
    手順1 姿勢
    手順2 腹部の望診
    手順3 腹部の切診(上下左右)
    手順4 腹部の切診(臓腑配当)
    手順5 臍周の診察法(空間診)
    腹診の際の注意事項
    点(経穴)の各部臨床所見
    腹診における順逆
    傷寒・温病の同一のものさしとしての腹部の取穴
    がん疾患における腹診の応用

    第13章 原穴診
    1.原穴診の診断意義
    目的意識をもった観察
    原穴は虚を中心に診る
    原穴と背部兪穴とのかかわり
    2.原穴の位置と取穴
    十二原穴の名称
    取穴と診察のポイント
    3.診察手順
    診察姿勢 仰臥位
    手順1 全体的に診る: 望診
    手順2 手をかざす: 衛気診
    手順3 フェザータッチ・指頭で触れる
    手順4 労宮診
    手順5 指頭で按じる
    4.原穴の主治と治療
    十二原穴の主治と代用穴
    原穴の治療

    第14章 井穴診
    1.井穴の診断意義
    井穴
    井穴診の臨床意義
    2.井穴の位置と取穴
    3.井穴の診察手順
    手順1 望診
    手順2 指をつまむ
    4.井穴の主治と治療
    湧泉穴
    手の井穴
    足の井穴
    手の裏井穴
    足の裏井穴
    十井穴刺絡

    第15章 尺膚診
    1.尺膚診の診断意義
    2.尺膚診の範囲
    3.診察手順
    診察部位
    診察方法

    第16章 衛気診
    1.衛気診の方法

    【 体表観察の今後の展開 】
    体表観察の心がけ
    実践は進歩する
    体表観察の位置づけ
    体表観察の深み
    原穴診・背候診・夢分流腹診の関係
    体表観察の予後診断学

    【 師弟問答 】
    穴は表在を中心に診る
    病的な穴の広がりと経穴・絡穴
    気色診の臨床的評価

    索引
    参考文献
    あとがき

    著:藤本 蓮風
    B5判 224頁 オールカラー
    ISBN978-4-89531-853-2
    2012年8月発行
    定価:本体4,800円(税別)


    日本鍼灸の叡智

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