内容
鍼灸界に大きな足跡を残した井上雅文氏の学と術と魂の履歴故・井上雅文氏の論考と随想を大別し、その内容を時代順に分けて編集。生まれながらに鍼灸の世界に触れていた氏が、時代の流れのなかで得難い人物や書物と出会い、技術の修得、発展をしていった過程を、順を追って掲載。氏が描いた魂の軌跡と思考の流れを概観できる。
目次
序 文第一章 論考編
内因病証考
蔵象から病証へ
疲労私考
病証の要綱
病証と臨床
病証学の研究方法
取穴論に関する一考察
要穴の臨床応用とその問題点
古医経研究簡例
古典に基づく臨床への課題
日本の伝統鍼灸について
内経研究
黄帝内経霊枢 解題
『類経』張註の研究
『霊枢識』元簡注補整
『霊枢』九鍼十二原第一 補瀉条文の考証
『霊枢』注釈の問題点
『難経』十六難の「善味」の考証
脈状を考える
「脈状診」を基調とする臨床 ―その診断から治療への過程―
祖脈による陰陽虚実の臨床的意義
脈診で何がどこまで分かるのか
診断と治療(証を考える)
経絡治療の「随証療法」について
病症から病証へ
病証から証立てへ
古典から臨床へ
病証学の確立をめざして
気管支喘息
古医書に記入されている主治症を応用して有効だった灸療法
第二章 随想
二人の外国人と鍼灸 ―術を伝える言葉のムヅかしさ―
東方会設立・『鍼灸医学』創刊 十周年を祝す
粉屋の立場
わが研究会紹介 古典研究会の歩み
井上 恵理
鍼灸師の悩み ―開業当初とその後―
父(井上恵理)を語る 越すに越せない雲表の人
学生時代に影響を受けた本と読んでほしい本
追悼文
東根冨士子先生のこと
石野信安先生を偲んで
島田隆司先生を追悼する
巻頭言
「肩ごしに」の姿勢
我々は粉屋か、それとも?
窓と画面
―原典批判―
―アナログとデジタル―
「括弧」
―「死」の生死―
―『中国医学思想史』読後感の余り―
―陰陽―
『内経』の食べ方
新たなる試みへ
これから…
巻頭言
巻頭言
巻頭言
巻頭言
めでたい話
号外 ―鍼灸師の終焉の始まり―
たこつぼ研究と鍼灸医療
「日本医師会」は将来展望の中で「鍼灸医療」をどのように位置づけているか
二つの「評価」
ボーダレスな浸透の時代
巻頭言
新年の言葉
図書紹介・書評・自序など
『鍼灸医学』創刊を祝して
『脉状診の研究』自序
『脉状診の研究』あとがき
旧刊紹介『鍼法秘粋』花洛隠士 和田氏著
『中国医学思想史』を読んで ―鍼灸師の読後感
段逸山編著・左合昌美訳・恵泉堂刊『古医籍詞義辨別法』を推賞する
多紀元堅著 定本『素問紹識』あとがき
書評 山本徳子著『古典医書ダイジェスト』
図書紹介『死のレッスン』
『島田隆司著作集』序に代えて
編集後記
井上雅文略歴年譜
編集:古典鍼灸研究会
A5判 366頁
ISBN978-4-89531-841-9
2009年11月発行
定価:本体4,800円(税別)
A5判 366頁
ISBN978-4-89531-841-9
2009年11月発行
定価:本体4,800円(税別)
井上雅文の世界