内容
人間にとって身近な鳥でありながら謎の多いツバメの実態に迫る。基本的な生態から、飛翔と渡り、恋愛事情、子育て、文化や人間とのかかわりまで、最新の研究で明らかになった事実などを盛り込みつつ、わかりやすく解説。
【本書のポイント】
・基本的な生態から、飛翔と渡り、恋愛事情、子育て、文化や人間とのかかわりなど、ツバメの「秘密」を幅広く取り上げ、詳しく解説。
・「平均寿命は1.6年、年間の平均生存率は50%」など、思わず人に話したくなるような「トリビア」が満載。
・「おまけ」として、ツバメにとって好ましい環境づくりなど、ツバメを招き入れる方法について収録。
・もっと知りたい、調べたいという方のために、要約付きの参考文献を掲載。
目次
第1章 ツバメとは?スズメとの違い
他人の空似、アマツバメ
ツバメの仲間
オスとメス
ツバメの一生
1日のスケジュール、1年のスケジュール
第2章 飛翔と渡り
タカの目をもつ小鳥
収斂進化とは?
聴覚と嗅覚
よい餌、悪い餌、DHA
翼の航空力学
燕尾と燕返し
ツバメとアマツバメの燕尾進化
地磁気を読んで渡る
渡りに適した見た目の特徴
ツバメ豆知識1:ツバメと進化
第3章 春は恋の季節
メスにモテるには?
生存か繁殖か
古巣となわばり
ヒナに擬態して誘う
ツバメは浮気者?
子殺しと離婚
謎多きメス
ツバメ豆知識2:現世の動物や化石中のメラニン色素
第4章 子を育てる
卵の工夫
雌雄の産み分け
母のぬくもり
自己犠牲神話
親の偏愛
兄弟仲よく?
巣立ちとその後
ツバメ豆知識3:ゲノミクスが明かす美しさと質の関係
第5章 ツバメの地域差
ヨーロッパのツバメ
アメリカのツバメ
日本のツバメ
繁殖環境が特徴を作る
ツバメの地域差はヒトのせい?
小さな精子
オスの抱卵
新種誕生?
ツバメ豆知識4:ツバメの燕尾論争
第6章 ツバメと文化
ツバメ釣り
「ツバメの巣」はおいしい?
伝書ツバメ
池の底で眠る?
ツバメが低く飛ぶと雨
東洋の伝承・文学とツバメ
西洋の伝承・文学とツバメ
ツバメと芸術
「ツバメの巣台」という文化
ツバメに追いつけ、追い越せ
ツバメ豆知識5:寄生虫と「赤の女王」
第7章 リュウキュウツバメと越冬
琉球列島の「ツバメ」
冬の暮らしを調べる
百年に一度の進化が見られた!
「留鳥」としてのツバメ
羽毛がつなぐ越冬地と繁殖地
現地で明かされた冬のツバメ
第8章 ツバメのこれから
絶滅リスク
ツバメの数はどうやって決まるか
地球規模で働く環境変化
温暖化
都市化
クリーン過ぎる、うるさ過ぎる
未来のツバメ像
ゲノム情報としてのツバメ
おまけ ツバメとともに生きる
ツバメを招き入れる
ツバメはミニマリスト
巣台とフン受け
古巣はどうするか
ツバメに来てほしくないとき
カラスよけ
巣やヒナが落ちたとき
ツバメに好かれる街づくり
もっとよく知りたい方へ(参考文献)
著:長谷川 克
監修:森本 元
B6判 296頁
ISBN978-4-89531-419-0
2020年3月発行
定価:本体1,800円(税別)
監修:森本 元
B6判 296頁
ISBN978-4-89531-419-0
2020年3月発行
定価:本体1,800円(税別)